子ども時代、その中でも特に乳幼児期といわれる生後3年間は、子どもの精神発達にとって、重要な時期です。この間に、子どもは母親(養育者)とどのような出会いを体験し、アタッチメントがどのように形成されるかが、その後のその子の精神発達、パーソナリティ発達を決定します。また、このアタッチメントの形成には、養育者-子間のコミュニケーションの発達や、子どもの自己感の発達も、密接に関係してきます。子どもの精神発達理論は、精神分析学から成人の患者の想起する子ども時代を再構成することによりできた理論と、乳幼児の直接観察からの所見が相互に影響しあって発展してきました。
この研究会では、理論をもとに、乳幼児のいる家庭の訪問による実際の乳幼児の観察を通して、健康な家庭における子どもの精神発達を総合的に理解する事を目指します。
(森さち子研究会との合同研究会)
大学生の年代は、思春期青年期の精神発達では最終段階に位置し、モラトリアムの年代です。そこで大学生には大人になることを目前にしての依存と自立を巡る葛藤など、この年代特有の精神的な問題がしばしば認められます。 また、大学生一般に見られる問題以外に、CNSの整備された SFC特有の問題があるのかもしれない。例えば、コンピュータとはうまくつき合えるが現実の対人関係はトラブルを起こしがちだったり、インターネットにはまりこむ「インターネット中毒」になったり・・・。
そこで、この研究会ではキャンパスのメンタルヘルスの現状をさぐり、メンタルヘルスを向上させるためにはどうすべきかを考えています。また、大学生に限らず、広くこころの健康全般についても考えていきます。
今までに選ばれたテーマは、うつ、自殺予防、音楽療法、自己愛、摂食障害などです。